「新型うつ」とは?従来のうつ病との違い、対処法を紹介

「新型うつ」という言葉を耳にする機会が増えています。

本記事では、新型うつの概要や特徴の解説をはじめ、効果的とされる対処法についても紹介しています。

若者に多く、軽症の場合が多い「新型うつ」とは?

「新型うつ」とは、正式な医学病名ではない

近年よく聞く「新型うつ」は、正式な病名ではありません。新型うつと呼ばれる理由は、従前のうつと異なるということを表しており「現代型うつ病」「否定型うつ病」と呼称されることもあります。

つまり、従来のうつ病とは症状が合致せず、抑うつ状態を広く指して用いられることが多いものであり、病気として診断されることが妥当とされていません。

また、日本うつ病学会によれば「新型うつ」については以下6つの特徴が挙げられます。

  • 1:全体的に軽症で、訴える症状は軽症のうつ病と判断が難しい。
  • 2:若年者に多い。
  • 3:仕事を避ける傾向があり、業務では抑うつ的になることが多い。
  • 4:仕事や勉強といった困難をきっかけに発症することが多い。
  • 5:余暇は楽しく過ごすことが出来る。
  • 6:成熟度が低く、規範や秩序、他者への配慮に乏しい

従来のうつと「新型うつ」の違い・増加している背景

次に、従来のうつ病と新型うつ病の違いについて確認してみましょう。

従来のうつ病は自罰的であり、精神的に常に低調であることが多い。そして食欲は不振で眠れないケースが多いと言われています。

一方で新型うつは、前述したようにうつ病とは違い病気として診断することが妥当でないともされているため、単純比較は難しいかもしれません。

ただし、新型うつの特徴を挙げると「他罰的」であり、「気分の浮き沈みが激しい」傾向にあります。また、休日は元気があり、業務中は精神的に低調。「過食・過眠」であることが多い傾向にあるようです。

以下で細かく見ていきましょう。

新型うつ3つの特徴

もう少し、新型うつの症状についても掘り下げてみると、次のようになります。

まずは「他罰的」ということについて。

具体的には、周囲の人たちに攻撃的な言動や態度を示す。仕事が出来ないのは「自分が悪いのではなく他人の教え方が悪い」と周囲のせいにする。

会社を訴えて裁判を起こすこともあり、未熟な人格が背景にあると言われています。

「気分の浮き沈みが激しい」という点については、出来事に対して気分のアップダウンが激しく、落ち込んだとしても好きなこと・嬉しいことがあるとすっきりしてしまいます。

「過食・過眠」は、ストレスがたまると食べ物を一基に食べて憂さを晴らし、長時間眠ることも特徴とされています。

周囲の人は、新型うつの人にどのように対応する?

では次に、新型うつと呼ばれる人に対する接し方についてです。

会社の同僚や上司、家族や友人の基本的な接し方としては次の6点が挙げられます。

  • 1:話を丁寧に聞く
  • 2:共感する態度を示す
  • 3:攻撃性を受け止める
  • 4:居場所を探す
  • 5:存在意義を見つける
  • 6:多少の励ましをする

これらについても一つずつ見ていきましょう。

1:話を丁寧に聞く

家族など身内の場合、話を聞いてあげないといけないとわかっていても「どうして会社のいけないの?元気そうじゃない。」と指摘してしまうと本人は「つらい気持ちをわかってくれない」と思ってしまう。

第三者のほうが心を開くことがあるので友人・知人に話せる機会をつくる 。

また普段から話をきくことができる関係 を作っておくことが必要。

2:共感する態度を示す

これはそのままで、相手に対して、十分に理解しようとしている気もちの態度で接することです。

3:ほめて、やる気を起こさせる

自己愛的で精神的に未成熟な若者が多くなっており、ほめて育てる作業より必要だともいわれています。

3:攻撃性を受け止める

不安や精神的葛藤が強いため、それを防御するために攻撃性として表現されやすい。攻撃性をうけとめるのは、不安や葛藤を受け止めることと同じこと。それが新型うつの対応そのものとなります。

4:居場所を探す

自分の安住の地がないと精神的にストレスになるため、職場の上司や同僚、家族の方々は居心地の良いポジションを与えることも大きな意味があるといえます。

5:存在意義を見つける

新型うつの場合、周囲から否定され、自己の存在意義を感じられない状況に陥っている人がいるため、存在の意義を見出すことが大切です。

6:多少の励ましをする

相手を否定せず、命令口調は避け、軽く背中を押してあげること。少しずつ動けるようにすることが大切です。

新型うつに関する本人の対応

新型うつは病気ではないとも言われています。

よって、投薬などの治療ではなく、生活習慣を見直していくことが効果的とされています。

生活習慣の改善については次のようなものが挙げられています。

1:規則正しい生活を送る

新型うつでは、睡眠や食事時間が乱れる傾向にあります。まずは睡眠と覚醒のリズムをつくること。昼間はできるだけ起き、生活リズムを整えることが重要。

2:インターネット・ゲームは控える

新型うつの場合、苦痛から逃れ、回避したい願望が強いといわれています。そのためSNSやゲームに没頭しやすいことが考えられるため、長時間のネットサーフィンやゲームは控えること。

3:身体を動かす

体を動かせる状態であるならば、適度に体を動かすことは治療に効果的とされています。

また、新型うつは投薬と休養だけではなかなか状態が良くなりづらいともいわれているため、リワーク(復職支援)プログラムのような集団認知行動療法を行う場合も多いです。